白か紺かハッキリしたいんです!

なぜ濃紺ではなく白い駅名標なのか京都市都市計画局伏見区担当の方に聞いてみたところ、公共サインを含め、屋外に設置してあるものはすべて広告物と見なされるとのこと。「茶色いマクドナルド」と同様に駅入口の駅名標も例外ではないようです。ただし伏見区は比較的ゆるいほうなのだそう。知りませんでした。京都市都市計画局の方、ご丁寧にお答えくださりありがとうございました。

 

さてここで気になるのが、どの駅が白くて、どの駅が濃紺なのか。つまり駅入口の駅名標が白くなっているエリアです。ということで中書島駅付近を中心に伏見区周辺の駅を調査してみたところ、2016年7月現在で本線は伏見桃山駅以北の3駅、宇治線は観月橋駅以東の3駅が「白い駅名標」となっていました。

このように本線と宇治線の計6駅が色彩的な条件がかかる景観条例の適用エリアとなっている...のでしょうか。実はそうとも言えず、濃紺の標準的な駅名標が設置されている伏見稲荷駅に隣接する駐車場は「白いタイムズ」になっているのです。

これはいったいどういうことでしょう。ふたたび京都市都市計画局の方に聞いてみたい案件ではあるのですが、これ以上はご迷惑をかけられません。ここからは推測で、その謎を解明して行きたいと思います。

 

実は現在、駅入口の駅名標が白くなっている六地蔵駅は以前まで濃紺の標準的な駅名標でした。それがある日、白いデザインに交換されたのです。ここからなんとなくのヒントが見えてきます。景観条例というものは施行後にすべての看板や建物を条件の満たすものに変えなくてはいけないというものではありません。施行前に存在していたものに関してはそのままでよいということになっています。おそらく施行前から存在していた濃紺の駅名標は、交換時期に合わせて徐々に条件を満たす白いデザインに姿を変えているのでしょう。

もう文字の話じゃないよね。

なのでもしかしたら駅前のマックスバリュが茶色であるにも関わらず駅入口の駅名標が標準的な濃紺の藤森駅も、ある日を境に白いデザインへと変わるかもしれません。でも景観条例というものは京阪電車のザインシステムが濃紺になる何年も前から存在していたはず。なぜ六地蔵駅は最近になって交換されたのでしょうか。条例が厳しくなった。京阪が自主的に行っている。さまざまな理由が考えられますが、こればかりは分かりませんね。いずれにせよ気になったサインは記録しておくことで、あらゆるものが見えてきそうです。日々の記録、本当に大事ですね。サインシステムに限らず。

 

と、正解の見えない問題を中途半端にまとめたところで、ほかにも正解が分からない気になる駅名標をいくつか発見しました。

こちら、白い駅名標であるはずの伏見桃山駅は商店街のアーケード内に位置する西口のみ濃紺となっています。白と濃紺の混在ですが、アーケード内は屋外ではなく屋内扱いになっているのでしょうか。そして東口にもうひとつ。

今度はカラーだけでなく駅名標そのもののデザインが異なっています。しかし、ほかの駅名標と同様に新ゴとFrutigerの組み合わせは健在です。そんなこのデザイン、どこかで見覚えのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

現在のサインシステムに切り替わる以前の旧デザインです。「京阪電車」の文字が2段組みになっており、英字表記が大文字のデザイン。伏見桃山駅東口と同じですね。ではなぜ伏見桃山駅東口のデザインは旧デザインを踏襲したものになっているのでしょうか。分かるはずがありません。今流行りのリバイバルというわけでもなさそうです。もしそうだとしたら「粋」すぎます。さすが京都です。

ちなみに先にあげた旧デザインと新デザインが融合された伏見桃山駅東口の駅名標の下には、これまた古そうな「京阪電車のりば」のサインが残されています。周囲のタイルと相まって、なかなか素敵な雰囲気です。

 

と、ここまで駅入口の駅名標を見てきましたが、みなさんお気づきの通り「なにか分かったようで、なにも分かっていない」ものばかり。申し訳ございません。白だの紺だのはどうでもいいから早く別のサインが見たいというみなさんには、さらにごめんなさい。あと少しだけ駅入口の駅名標について話をさせてください。往生際が悪いのです。

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文・写真 _ 石川祐基 | 公開日 _ 2016.07.29

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