東京の南の玄関口、品川から横浜を経由し、逗子、三浦半島などの観光地を結び、近年では羽田空港へのアクセス路線としても知られている赤い電車、京浜急行電鉄。京急と言えば赤い電車、赤い電車と言えば京急。今も昔も変わらぬ伝統のカラーを身にまとった電車が走る風景は、車両だけでなくその周りの人々や空気感、特徴的なアナウンスから人の手で列車の運行をさばく人間味あふれる社風に、関東では数少なくなった18m3扉の車体、そして丸山イズムを継承する先頭電動車という、ソフトもハードも独自のアイデンティティを確立している鉄道としても知られています。

鉄道好きだけなく沿線の多くの人々が赤い電車に抱く「京急愛」は、もはや「地元愛」にも似た感情。飛行機に乗り海外から帰国した羽田空港駅で、新幹線に乗り地方から帰京した品川駅で、変わることなくその場に佇んでいる赤い電車の姿にホッとする「実家のような安心感」は、まさに京急が人間らしくある証拠とも言えます。そう、YouTuberのタイアップ動画のごとく、決して京急からお金をもらっているわけではないのに、ここまで京急をアゲたがる理由はもちろん筆者の一番好きな鉄道会社だから。いや、一番好きだなんて安易な言葉では表せられない、長年に渡る一方的な片想い。好きという気持ちが強すぎるがゆえに、幼少期からの憧れであった乗務員になるべく挑むはずであった京急の就職試験を「落ちたら嫌いになってしまうかもしれない」という、好きな女の子への告白が失敗したら友達に戻れない的感情にさいなまれ、愛ゆえに試験を受けず、なぜか当時思い描いていたものとはほど遠いグラフィックデザイナーになってしまった、

自称・デザイン界で唯一、京急の社歌「人間が好きだから」を歌える男が、

「えきもじ」を通じて、ただひたすら京急に愛を捧げる濃密な特集をお送りします。ぜひ溢れる思いを受け止めてください。きっとみなさんもこの記事を読み終えたその瞬間、京急に対する「愛が生まれた日」となることでしょう。

京急の主力車両、新1000形。アルミ製(左)とステンレス製(右)の2種類が活躍している。左側の写真は、リラックマとのコラボによりかわいらしいイラストがラッピングされた期間限定の新1000形車両。(現在は終了)

今回は「もじ急行」を取り上げていただきましたデザイン誌、月刊MdN 2016年11月号(10月6日発売)に掲載の「えきもじ探訪 京浜急行電鉄編」でご紹介した中からも、さらに詳しく、マニアックに観察して行きたいと思います。ぜひ月刊MdN 2016年11月号と合わせてお楽しみくださいませ。MdN編集部のみなさま、ご協力いただきました京急電鉄さま、ありがとうございました。これを機にもじ鉄の世界が、鉄道好き、文字好き問わず、多くの方々にどんどんと広がって行けば、筆者にとってうれしい限りです。

考察内容はすべて「もじ急行」の見解に基づくものであり、実際と異なる場合がございます。

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