毎度カスタマイズします

駅名標の次は番線標、いわゆるのりば案内の見索です。基本的には駅名標に準じたデザインとなっており、全体的な統一が図られています。

まずは新タイプの番線標です。特筆すべき点は特にありませんが、方面表記の区切りが日本語表記は「・」(中黒)、英字表記は「,」(カンマ)、中韓表記は「/」(スラッシュ)と、それぞれ異なります。細かく使い分けられているのですね。また、のりばの番号に隣接するようにラインカラーを縦に挿入したデザインはJR東日本などでも採用され、多くの鉄道会社でこのようなレイアウトを見ることができます。特に京急のように色のついたラインカラーを立たせるためのアクセントとして、ホワイトの縦ラインを同居させるデザインは、東急の一世代前の番線標と同様の処理方法ですね。王道とも言っていいでしょう。

一世代前の東急(左)と現行のJR東日本(右)の番線標。細かな違いはあれど、基本的な構成は同じである。1988年にJR新宿駅で登場したこのデザインは、現代でも見劣りのしない普遍的で実用的なサインシステムと言えよう。

最初の例としてあげた「横浜・三浦海岸方面」の番線標は方面表記が一段で連続して表記されていましたが、こちらは「羽田空港方面」と「横浜方面」が二段組みになっています。これは空港線羽田空港方面へ向かう列車と本線横浜方面へ向かう、行き先の違う列車が同じホームから発車するため、あえて二段組みにすることによって違う方面へ向かう列車である区別をしているのでしょう。英字表記の区切りも「,」(カンマ)ではなく「/」(スラッシュ)になっています。いろいろと考えられているのですね。

 

サインシステムを制作されている方には本当に頭が上がりません。おそらく「世界中の誰よりきっと」「遠い街のどこかで」電車を利用するお客さまのことを考え、ああでもないこうでもないと頭を抱えながら「ただ泣きたくなる」ような夜も過ごしているのでしょう。それでもこのように日常に存在するひとつのサインから「WAKU WAKUさせて」くれる、もじ鉄にとっての、たの「C」生き甲斐を与えてくれて、鉄道と文字が趣味で「ツイてるね」なんて思うのです。

 

そういえばミポリンって、まだパリに住んでいるのでしょうか。

 

ちなみに中山美穂さんは、ではなく番線標は...。あ、なにが言いたいのか忘れてしまいました。これだから話を横道に逸らしてはいけないのです。こうやってすぐ年齢層の限定される余計な小ネタを挟んでしまう残念な文章力に、日常生活でもあらゆることに気が散ってしまう筆者のひとなり...、すみません「人となり」が表れていますね。どうやら港区方面からお叱りを受け「おさわがせ」しちゃいそうです。閑話休題、番線標の話です。大丈夫です、忘れていませんよ。行き先の違う列車が同じホームから発車する二段組みのレイアウトですが、方面表記が増えると日本語表記だけでなく英字表記も二段になります。

ミポリンの曲が好きなんです。

だいぶ情報量が増えましたね。英字表記も駅名の文字数が多いためか「for Yokohama / for Shinagawa」と区切るのではなく「for Yokohama」の下に「for Shinagawa, Nihombashi」と配置されています。同じデザインのように見えても駅や掲出場所によってカスタマイズされており、サインシステムの奥深さが実感できます。さて、つづいては旧タイプの番線標も見てみましょう。

こちらも旧タイプの駅名標と同じくブルーのラインが入った爽やかなデザインです。英字表記は新タイプの番線標とは異なり、4つの行き先が記された日本語の方面表記すべてを英訳するのではなく、駅名は代表的な「Asakusa」のみとし「成田空港方面」は直通先の路線名である「Keisei Line」と表記されています。シンプルで潔いですね。「デザインは引き算」とも言いますが、昨今のサインシステムでは「足し算」になりがちな時代の流れというものもあり、サインシステムにおける「引き算」は難しいのかな、なんて思うことも。

さて、旧タイプのサインは駅名標と同じく番線標にもゴナではなく新ゴが使われたデザインが存在します。ということは建植型の駅名標と同じように平成角ゴシック体の番線標も、と探しましたが、どうやら番線標には使われていないようです。と、ここまで番線標をいくつかご紹介しましたが、次は番線標以外のさまざまな案内標も見て行きましょう。

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文・写真 _ 石川祐基 | 公開日 _ 2016.10.07

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