まずは「京急線のりば」の案内標です。新タイプののりば案内標はピクトグラムに規格化された標準案内用記号の電車が用いられているのに対し、旧タイプは2000形車両をイメージしたオリジナルのピクトグラムが使われています。

サインシステムが新タイプに切り替わる以前の羽田空港駅(現羽田空港国内線ターミナル駅)などでは、旧タイプのデザインながらも2000形をイメージしたピクトグラムではなく標準案内用記号のピクトグラムが使われており、駅名標における「旧タイプの新ゴ」と同じように、新タイプに交換される以前の近年に設置された案内標に関しては標準案内用記号が導入されていたことが分かります。

2000形のピクトグラム、かわいいですよね。京急の全車種をピクト化したい気持ちもありますが、問題は「やる気」です。「京急の全車種をピクトグラムにしてください」という神がかったお仕事は降ってこないでしょうか。もし高輪のほうからそのようなお声がかかれば、京急のマンションブランド「リヴァリエ」の購入を...。以上、京急好きデザイナーの愚にもつかない営業でございました。さて、つづいての案内標は出口案内です。

新タイプの出口案内標は背景が濃いめのイエローになり、旧タイプは下部のブルーのラインがイエローとなりました。旧タイプは駅名標や番線標と同じくゴナと新ゴの2パターンが存在しているのですが、単純な直線のみで構成されたエレメントの少ない「出口」の2文字だけでゴナか新ゴかを見極めるには、相当な「絶対フォント感」が必要です。もっと分かりやすく見極められる方法はないのでしょうか。少し裏技にはなりますが「出口」以外の文字に注目してみましょう。

ここで問題です。上の2つの写真、どちらがゴナでどちらが新ゴでしょう。「出口」だけを見ていると難しいですね。ひらがなの「り」を見てみましょう。上の写真「昇り専用」の「り」と、下の写真「大師線のりかえ」の「り」では文字の上部に大きな違いが見られます。

これで一目瞭然になったかと思います。上の写真「昇り専用」の出口案内標がゴナで、下の写真「大師線のりかえ」の出口案内標が新ゴですね。「なにか」を見るときはその「なにか」だけにとらわれず、周りのものごとにも目を配る大局的な観点が必要です。それはもちろんゴナや新ゴなどと言った書体の違いだけにとどまらず、日常生活におけるあらゆる分野で大切な考え方となってくることでしょう。今、ものすごく良いことを言いました。ここ、試験に出ます。

それでは最後にグリーンの案内標です。こちらもジャンル的に「出口の案内」ではありますが、駅舎の外に出る出口ではなく「のりかえ専用」の出口であるため、イエローではなくグリーンのラインを敷くことによって差別化を図っています。それでも間違ってしまう方もいるのでしょうか、「出口ではありません」と大きく書かれたフラッグがありますね。気をつけましょう。

さて、これまでの「えきもじの見索」であればここで終わりですが、なんてったって筆者が愛してやまない京急のこと、今回は特別に発車標の書体も見索したいと思います。数少なくなった「パタパタ」にはいったいどのような書体が使われているのでしょうか。月刊MdN 2016年11月号の「えきもじ探訪 京浜急行電鉄編」をご覧になられた方はお分かりかと思いますが、「パタパタ」以外の発車標も見て行きたいと思いますので、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

今でも京急川崎駅の大師線ホームへ行くと700形が停まっているのではないかと考えてしまう方も多いのではないでしょうか。大師線と言えば700形、700形と言えば大師線。長らく大師線の顔として活躍をつづけたこの車両も2005年に惜しまれつつ引退。でもラッシュ時の本線運用は不評だった? (撮影時期不明)

今では高層ビルが立ち並び、さらなる再開発も予定されている品川駅も、かつては台風が来るたびに水没する薄暗い地下道と港南口の小さな駅舎が特徴の、どこか哀愁が漂う駅。小さな写真で見にくいですが、品川駅を出発し八ツ山橋を渡る1500形は今はなき戸袋窓がついた編成。(撮影時期不明)

品川駅3番線でウィング号の発車を待つ2100形。車番そのものがスリット状になっていたデビュー当時の前面に、今の「形式名」「車番」「けいきゅん」と所狭しに並べられた白帯部分よりもシンプルで美しいデザインであると思うのは筆者だけであろうか。シンプルイズベストですね。(1995年撮影)

長らく「快速特急」の顔であった2000形2扉車。こども心に「さわやかギャラリー号」が来るとうれしい気持ちになっていたのを覚えている。写真に写っている少年は幼き筆者の姿。今はなき球団オリックスブルーウェーブのキャップにも時代を感じますね。野球のルールは知りませんが。(1995年撮影)

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