ラフ&ピース

その名が示す通り、東「京」から千葉県「成」田を結ぶ京成電鉄は成田山新勝寺への参拝客輸送を目的として設立され、戦火や闘争など当時の情勢と関連したさまざまな紆余曲折を経ながら1978年(昭和53年)に旧成田空港駅(現東成田駅)を開業、そして1991年(平成3年)には空港ターミナル直下への乗り入れを果たし、現在は成田スカイアクセス線の開業によって日暮里〜空港第2ビル間を最速36分のスピードで駆け抜ける、日本の空港アクセスの代表格とも言っていい鉄道へと成長。もちろん空港だけではなく沿線には柴又や立石などの親しみやすい下町から近年は押上のスカイツリーまで、空港へ行くだけではもったいない、思わず途中下車をしたくなるような魅力あふれる街が点在しています。

ブラックフェイスが特徴的な京成の通勤型車両3000形。前面とスカートが連続した一体感のある秀逸なデザインで、京成線だけではなく北総線、新京成線などでもカラーリングを変えて運行している、京成グループを代表する車だ。

思い返せば筆者は東京杉並の出身であるものの、小学校から高校時代までを門前仲町(通称モンナカ)や深川などが至近距離であった隅田川沿いの下町で、下校途中に「もんじゃ」や「レバーフライ」を食べながら過ごした下町っ子。祭りへ行くと「安岡力也がいた!」なんて興奮していた者にとって京成沿線の雰囲気はどこか懐かしく、最近増えつつある「新しい東京の街並み」とは違った、気張らずに歩けるラフさが大きな魅力でもあります。

 

そんな京成線も高架化や再開発などによって徐々にその雰囲気を変えつつありますが、新しいモノ・コトを導入しながらも古き良きアイデンティティを残し、現代に生かすデザインがそこかしこに。すべてを新しくしてしまおうという新築物件的なリニューアルではなく、基礎を生かし大事な部分は「今」らしく昇華させるリノベーション物件のようなサインシステムが、沿線の雰囲気とマッチしていてとっても素敵なのです。

雑誌でよく見る古民家リノベ30代夫婦の収入源が気になる。

ステンレスのコルゲートが輝く側面に赤と青のラインは、まるでアメリカのアムトラックを彷彿とさせる? アメリカ文化が好きな筆者にとっては赤と青の間に白いラインも挿入し、星条旗のようなデザインにしたくなる衝動。

ということで今回の「えきもじの見索」第6回は、前回ご紹介した京急線の直通相手先でもある京成電鉄。ぜひ京急編と京成編を両方ご覧いただいて三崎口発成田空港行きのロングラン列車(783H)に乗ってみるのも、いろいろな発見がありおもしろいかもしれません。あ、でも783Hは高砂から北総線経由なので京成本線を通る佐倉発三崎口行き1680Hのほうがいいかも知れませんね。そんなマニアックな話は誰も興味がないですかね。そもそも今後のダイヤ改正によってこの運用が消滅したら文章も変えなくてはなりませんね。まぁ、そのままでもいいでしょう。一応、この記事は2017年3月公開のものです。

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文・写真 _ 石川祐基 | 公開日 _ 2017.03.30

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えきもじの見索

京成電鉄編

えきもじの見索

京急電鉄編

擬もじ化フォント

GINZA_01

えきもじの見索

東急電鉄編

考察内容はもじ急行の見解に基づくものであり、実際と異なる場合がございます。また記載されている情報は特記事項を除き取材当時のものであり、現状と異なる場合がございます。

01 | まえがき

ラフ&ピース

02 | 駅名標のお話

DIN DIN 心魅かれてく

03 | 駅名標のお話

あなたも違いが分かるフレンズになろうよ

04 | 駅名標のお話

いつもの文字からレア文字まで

05 | 駅名標のお話

隠された役割

06 | 字間のお話

ジカンですよ

07 | 字間のお話

京成線全駅を徹底調査

08 | 駅名標と番線標のお話

古いようで新しい

平面の中の立体感

09 | 案内標のお話

DINは薔薇より美しい

10 | 東成田駅のお話

オールディーズな文字を棚つか

11 | あとがき

編集後記