車番フォントができるまで

石川

 

 

小松

 

三浦

あ、今日は...(ニヤニヤ)、あ、すみません、いろいろお話を聞かせてください。よろしくお願いします!

 

はい、お願いします!

 

お願いします!

石川

 

 

 

小松

 

 

 

石川

 

小松

まずは「もじ鉄」ということで車番フォントについてお伺いしたいんですけれども、この1000系の車番は小松さんが作字されたオリジナルの文字ということで、なぜ既存のものではなく新たに書き起こしをされたのでしょう?

 

そうですね、東急の1000系時代に使われていた文字のままで、いい電の1000系を作ってしまうと、外観はモデルチェンジをしたとしてもこれまでのイメージから脱却しきれないのかな、という私の思いがあってですね...。

 

えぇ、はい。

 

それで思いきって...、まぁこれは既存フォントのアレンジ書体ではありますけれども、新たに書き起こしたというのが簡単な経緯ですかね。

石川

 

小松

 

 

 

 

三浦

 

小松

オリジナルではなく元からあるフォントを使うという選択肢もありましたか?

 

はい、元からあるフォントもいろいろ検討したんですけれども...、たとえばロゴたいぷゴシックとかTRAJANとか、ゴシック体と明朝体の合わせて計5つぐらいのフォントを三浦部長と検討して、それで「ゴシック体ベースで行こうか」っていう感じで話が進みまして。

 

うん。

 

で、私としてはロゴたいぷゴシックにしようかなという思いがあったんですけれども...、ただこのフォントですと角Rが付いているので、現場での施工性を考えて角が垂直に切り落とされたような、使いやすいゴシック体ベースの文字を図面から書き起こしました。

石川

 

 

三浦

 

 

 

 

 

 

 

石川

 

 

小松

 

 

石川

 

小松

そうなんですね。ちなみに三浦部長にもお伺いしたいんですけれども、なぜゴシック体ベース、オリジナルフォントで行こうと思われたのですか?

 

やっぱり車両を使う側としては視認性が良いっていうのが第一の条件ですから、明朝体ではなくゴシック体になってくると思うんです。で、もともと東急の車両に使われていた車番は鉄道フォントと呼ばれているそうで、これも過去の鉄道関係の方が見やすさを突き詰めて行った結果できあがった文字の形ですから視認性は非常に良いと思うのですが、一方で小松さんが心を込めて作ってくれた車両デザイン、そしてそれに合った文字というのもあって、それらを融合させた最大公約数的なものがこの車番フォントなのかな、っていう感じですね。

 

おぉ、ありがとうございます。あの「中の方」のこういう話はなかなか聞けないもんで、ありがとうございます(興奮)。ドュフフ...(笑)。

 

ハハハ(笑)。あ、そうだ、今回は車両数が少なかったのですべての数字の組み合わせを図面で書いたんです。

 

見せてください!

 

0とか7の数字の形は曲線を描いていたとしても基本的に幅は同一で、極力視認性が良くなるような工夫をしています。で、これはMeiryo UIとロゴたいぷゴシックのフォントを融合させたようなデザインにしているんですけど、それには私なりの考えがあって、フォントも時代時代によって流行りがあるじゃないですか、まぁこれらの今っぽい、現代の文字らしさ、ということで2017年に生まれた車両に合うフォントじゃないかなと。

石川

 

 

小松

 

石川

 

 

 

小松

 

石川

 

 

 

 

 

小松

 

石川

 

 

 

小松

 

石川

 

 

小松

そうなんですね。ただ、時代の流行りというかフォントに時代を反映しすぎると、何年後かに古臭く見えてしまうことってあるじゃないですか。

 

あー、ありますねぇ。

 

でもこの車番フォントは流行りや今っぽさを取り入れつつも、色褪せないというか普遍性のあるデザインですよね。たとえばこれを10年後、20年後に見たときに「うわぁー、古いなぁ」とは思わない文字のような気がするんです。

 

そういえば、そうかも知れませんね。

 

ちょうど今レトロっぽいのが流行ってるからってレトロ調なフォントを選んで、20年後に「2010年代だなぁ」ってありそうじゃないですか(笑)。あと車両デザインの話にもなってくるんですが、いい電の1000系ってすごくシンプルで、ラインカラーも車両の造形に合わせた配置というか、ビードのラインを無視してないというか(笑)、全体的にまとまっていて美しいと思うんです。

 

ありがとうございます(笑)。

 

今、地方私鉄がラッピングとかで個性を出そう出そうとしている時代に、主張しすぎないデザイン、収まりの良い個性の車だなと思って...。車両も文字もその収まりの良さが素敵です。

 

いやいや、ありがとうございます(笑)。

 

あぁ、自分でなにを言ってるんだか分かんなくなっちゃいましたけど、あの、上から目線ですみません...。

 

いえいえ!

聞き手なのに自分が語り出しちゃう悪い例。

石川

 

 

小松

 

 

 

 

石川

 

小松

 

 

石川

 

小松

 

 

石川

 

小松

 

石川

ちょっと話が戻るんですけど、先ほどの図面に書いてある100や50、45などの数字は、縦を100とした場合の比率ですよね?

 

はい。この比率については車両メーカーさんからCAD図をいただいたときに既存の鉄道フォント(東急で使われていた書体)の比率が書いてあったので、基本的にはそれに合わせるように設計しています。どのくらいのアキが必要かなど未知数な部分もあったので、鉄道フォントを基準にすれば間違いはないかなと。

 

ですね。

 

細かい部分はだいたい5mm間隔で調整し、文字の膨張や収縮などの視覚効果も考えて設計しています。

 

これを0から9まで全部...、ということですよね。大変でしたか(笑)?

 

ハハハ(笑)、最初は大変だったんですけど、意外とまぁ画面を見ながら「こんなもんかなぁ」って。

 

タイポグラフィーズ・ハイになりませんでした? ランナーズ・ハイみたいな。

 

あー、うーん...(笑)。

 

なりませんよね(笑)。

石川

 

小松

 

 

 

 

石川

 

小松

 

石川

 

小松

 

 

石川

 

小松

ちなみに0から9の中で、作るのが一番めんどくさかった数字ってあります?

 

そうですね、3とか9とかですかねぇ(笑)。いかに曲線をバランス良く持って行くかってところで結構悩んで、あんまりRを付けすぎても崩れてしまいますし、逆にあっさりしすぎてしまうと視認性が悪くなってしまうので、そのさじ加減が結構難しかったなという感じです。

 

やっぱり1は楽ですか?

 

楽ですね(笑)!

 

ちなみに最初に作りはじめたのは何番からでした?

 

やっぱり1ですね(笑)! まぁ簡単というのもあったんですけど「1000系」だったので、1から。

 

そうですよね。あの、8は(笑)?

 

めんどくさいです(笑)。丸め方というか上下との連続感...、どうやったらうまく行くか書いては消して書いては消して...、結構検討しましたね。

石川

 

小松

 

石川

 

小松

 

 

三浦

この調子でAからZまで作って...。

 

ハハハ(苦笑)。

 

いい電オリジナルグッズとしてフォントを売り出すってのは...(笑)。

 

あ、それはいいかも知れませんね。新鉄道フォントとしても売り込むかぁ、いい電フォント(笑)。

 

小松フォントでいいよ(笑)!

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写真 _ ね子・石川祐基 | 公開日 _ 2017.04.22

いい電の、

いい文字。

えきもじの見索

京成電鉄編

えきもじの見索

京急電鉄編

擬もじ化フォント

GINZA_01

えきもじの見索

東急電鉄編

考察内容はもじ急行の見解に基づくものであり、実際と異なる場合がございます。また記載されている情報は特記事項を除き取材当時のものであり、現状と異なる場合がございます。

石川

あ、今日は...(ニヤニヤ)、あ、すみません、いろいろお話を聞かせてください。よろしくお願いします!

 

小松

はい、お願いします!

 

三浦

お願いします!

01 | 文字のお話

車番フォントができるまで

02 | デザインのお話

車両デザインができるまで

03 | 1000系の裏話

現場の声を大切に

石川

まずは「もじ鉄」ということで車番フォントについてお伺いしたいんですけれども、この1000系の車番は小松さんが作字されたオリジナルの文字ということで、なぜ既存のものではなく新たに書き起こしをされたのでしょう?

 

小松

そうですね、東急の1000系時代に使われていた文字のままで、いい電の1000系を作ってしまうと、外観はモデルチェンジをしたとしてもこれまでのイメージから脱却しきれないのかな、という私の思いがあってですね...。

 

石川

えぇ、はい。

 

小松

それで思いきって...、まぁこれは既存フォントのアレンジ書体ではありますけれども、新たに書き起こしたというのが簡単な経緯ですかね。

石川

オリジナルではなく元からあるフォントを使うという選択肢もありましたか?

 

小松

はい、元からあるフォントもいろいろ検討したんですけれども...、たとえばロゴたいぷゴシックとかTRAJANとか、ゴシック体と明朝体の合わせて計5つぐらいのフォントを三浦部長と検討して、それで「ゴシック体ベースで行こうか」っていう感じで話が進みまして。

 

三浦

うん。

 

小松

で、私としてはロゴたいぷゴシックにしようかなという思いがあったんですけれども...、ただこのフォントですと角Rが付いているので、現場での施工性を考えて角が垂直に切り落とされたような、使いやすいゴシック体ベースの文字を図面から書き起こしました。

石川

そうなんですね。ちなみに三浦部長にもお伺いしたいんですけれども、なぜゴシック体ベース、オリジナルフォントで行こうと思われたのですか?

 

三浦

やっぱり車両を使う側としては視認性が良いっていうのが第一の条件ですから、明朝体ではなくゴシック体になってくると思うんです。で、もともと東急の車両に使われていた車番は鉄道フォントと呼ばれているそうで、これも過去の鉄道関係の方が見やすさを突き詰めて行った結果できあがった文字の形ですから視認性は非常に良いと思うのですが、一方で小松さんが心を込めて作ってくれた車両デザイン、そしてそれに合った文字というのもあって、それらを融合させた最大公約数的なものがこの車番フォントなのかな、っていう感じですね。

 

石川

おぉ、ありがとうございます。あの「中の方」のこういう話はなかなか聞けないもんで、ありがとうございます(興奮)。ドュフフ...(笑)。

 

小松

ハハハ(笑)。あ、そうだ、今回は車両数が少なかったのですべての数字の組み合わせを図面で書いたんです。

 

石川

見せてください!

 

小松

0とか7の数字の形は曲線を描いていたとしても基本的に幅は同一で、極力視認性が良くなるような工夫をしています。で、これはMeiryo UIとロゴたいぷゴシックのフォントを融合させたようなデザインにしているんですけど、それには私なりの考えがあって、フォントも時代時代によって流行りがあるじゃないですか、まぁこれらの今っぽい、現代の文字らしさ、ということで2017年に生まれた車両に合うフォントじゃないかなと。

石川

そうなんですね。ただ、時代の流行りというかフォントに時代を反映しすぎると、何年後かに古臭く見えてしまうことってあるじゃないですか。

 

小松

あー、ありますねぇ。

 

石川

でもこの車番フォントは流行りや今っぽさを取り入れつつも、色褪せないというか普遍性のあるデザインですよね。たとえばこれを10年後、20年後に見たときに「うわぁー、古いなぁ」とは思わない文字のような気がするんです。

 

小松

そういえば、そうかも知れませんね。

 

石川

ちょうど今レトロっぽいのが流行ってるからってレトロ調なフォントを選んで、20年後に「2010年代だなぁ」ってありそうじゃないですか(笑)。あと車両デザインの話にもなってくるんですが、いい電の1000系ってすごくシンプルで、ラインカラーも車両の造形に合わせた配置というか、ビードのラインを無視してないというか(笑)、全体的にまとまっていて美しいと思うんです。

 

小松

ありがとうございます(笑)。

 

石川

今、地方私鉄がラッピングとかで個性を出そう出そうとしている時代に、主張しすぎないデザイン、収まりの良い個性の車だなと思って...。車両も文字もその収まりの良さが素敵です。

 

小松

いやいや、ありがとうございます(笑)。

 

石川

あぁ、自分でなにを言ってるんだか分かんなくなっちゃいましたけど、あの、上から目線ですみません...。

 

小松

いえいえ!

石川

ちょっと話が戻るんですけど、先ほどの図面に書いてある100や50、45などの数字は、縦を100とした場合の比率ですよね?

 

小松

はい。この比率については車両メーカーさんからCAD図をいただいたときに既存の鉄道フォント(東急で使われていた書体)の比率が書いてあったので、基本的にはそれに合わせるように設計しています。どのくらいのアキが必要かなど未知数な部分もあったので、鉄道フォントを基準にすれば間違いはないかなと。

 

石川

ですね。

 

小松

細かい部分はだいたい5mm間隔で調整し、文字の膨張や収縮などの視覚効果も考えて設計しています。

 

石川

これを0から9まで全部...、ということですよね。大変でしたか(笑)?

 

小松

ハハハ(笑)、最初は大変だったんですけど、意外とまぁ画面を見ながら「こんなもんかなぁ」って。

 

石川

タイポグラフィーズ・ハイになりませんでした? ランナーズ・ハイみたいな。

 

小松

あー、うーん...(笑)。

 

石川

なりませんよね(笑)。

石川

ちなみに0から9の中で、作るのが一番めんどくさかった数字ってあります?

 

小松

そうですね、3とか9とかですかねぇ(笑)。いかに曲線をバランス良く持って行くかってところで結構悩んで、あんまりRを付けすぎても崩れてしまいますし、逆にあっさりしすぎてしまうと視認性が悪くなってしまうので、そのさじ加減が結構難しかったなという感じです。

 

石川

やっぱり1は楽ですか?

 

小松

楽ですね(笑)!

 

石川

ちなみに最初に作りはじめたのは何番からでした?

 

小松

やっぱり1ですね(笑)! まぁ簡単というのもあったんですけど「1000系」だったので、1から。

 

石川

そうですよね。あの、8は(笑)?

 

小松

めんどくさいです(笑)。丸め方というか上下との連続感...、どうやったらうまく行くか書いては消して書いては消して...、結構検討しましたね。

石川

この調子でAからZまで作って...。

 

小松

ハハハ(苦笑)。

 

石川

いい電オリジナルグッズとしてフォントを売り出すってのは...(笑)。

 

小松

あ、それはいいかも知れませんね。新鉄道フォントとしても売り込むかぁ、いい電フォント(笑)。

 

三浦

小松フォントでいいよ(笑)!