現場の声を大切に

小松

 

 

三浦

 

 

 

 

 

 

小松

ちょっと部長にお伺いしたいんですけれども、この1000系についてお客さまからご意見をいただいたというのはありましたか?

 

あのー、こちらからするとレトロというのをキーポイントとしてこだわったつもりなんですけど、お客さまからの反応としては「近代的になった」っていうのが一番ですね。もっとデザインを見てほしいという気持ちはありますが、そういったご意見はなかなか...、逆に聞こえてこないということはみなさまに受け入れていただいているのかなって。かっこ悪かったら「なんだこの電車は!」という声が聞こえてくるはずなので(笑)。とりあえずひと安心ですね。

 

実は営業運転の前の週に地元の保育園の園児を招待しての試乗会がありまして、子どもたちですと感想を包み隠さずに言ってくれるんで「どんなもんかな」と反応を見たくて参加させていただいたんですけれども、ありがたいことに「やだ! かっこ悪い!」という声は聞こえてこなかったので...(笑)。「すごーい!」と言っていただいたりして、とりあえず受け入れてもらえたかなと。みんなが笑顔で電車を出迎えてくれたのがうれしくて、ちょっと涙目に(笑)。

小松

 

 

 

 

 

 

石川

 

 

小松

 

石川

 

小松

 

石川

 

小松

 

 

石川

 

小松

 

 

石川

 

小松

 

三浦

この車両がこれから先25年間...、よっぽどのことがない限りこのデザインで行ってくれると思うんですけど、乗ってくれた園児たちも25年後と言ったら30歳、ですよね。青春とか就職とか、人生のいろんな場面にこの1000系が出てくると思って...。子どもたちの人生の中の記憶として残るべき電車とはどういうものなのかと、そこも考えてデザインしていたので、まず「出会い」は成功したのかなという確信は持っているところです。

 

たしかにそうですよね、入学して卒業して成人して30歳になって、ってその子たちにとっては一番思い出に残る時期ですからね。

 

そうなんですよ。

 

いやぁ、これはかなり責任重大なお仕事ですよ(笑)!

 

重大ミッションですよ(笑)。

 

ちなみに今後はどのようなデザインを...。

 

そうですね、最終的な目標は水戸岡さんとか...。全体をコーディネートできるようなところまで行きないなという思いがあって。

 

この車両に机を付けましょう(笑)!

 

あぁ、机(笑)! 観光列車みたいな。じゃあ「四季島」ではなく「いい島」とでもしましょうか(笑)。

 

飯島! 名字みたいじゃないですか(笑)。

 

飯島ダメですか?

 

ダメだよ(笑)。

小松

 

 

石川

 

小松

水戸岡さんの話が出たので、ちょっと余談なんですけど「あなたは水戸岡派? 奥山派?」ってあるじゃないですか(笑)。

 

ありますねぇ(笑)。

 

私はデザインの考え方としては奥山さんに近いものがあるんですけど、最終的な着地点は水戸岡さんだったりするんです。あの、水戸岡さんがデザインで最終的にやりたいというものは、これはたまたまインターネットの記事で見たんですけれども「ななつ星」ってあるじゃないですか、水戸岡さんはああいうデザインがしたかったのかなと思っていたら逆で「私はそうではない」と。それはなぜかというと「ななつ星」の場合、ある一部の者にしか還元されないものですから、水戸岡さんとしては「子どもたちが遊べるような」デザイン...、たとえば「あそぼーい!」みたいなものだと思うんですけれども、ファミリーで遊べる、過ごせるような車両を完成形として持って行きたいという話を読みまして、私も子どもたちが遊べるような列車を作りたいなって。

石川

 

小松

 

石川

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小松

 

石川

 

 

小松

 

 

 

 

三浦

 

小松

 

 

石川

 

小松

 

 

 

 

 

 

石川

 

 

 

小松

 

三浦

あの、今相鉄が新しくなってきているじゃないですか。

 

あー、はいはい。

 

これまで鉄道車両は水戸岡デザインと奥山デザイン、ってだいたいそんなイメージだったところに、あの...、恐れ多いですが今度はgood design companyの水野さんが相鉄を手がけられて、先ほどお話したくまモンのデザインをされた方なんですけれども、その水野さんが車両だけでなく駅舎や広告までトータルでブランディングをされていまして...、そこで今回のいい電1000系と共通点があるなと思ったのが、何十年後かを見たデザインと言いますか、それこそ流行に左右されない普遍性のあるデザインで、相鉄の場合は駅舎を汚れの目立ちにくいグレーにすることでメンテのしさすさも重点に置いているそうなんですけど、この1000系の車番フォントも「施工のしやすさ」っていうのがありましたよね。

 

はい。

 

見た目だけのデザインではなく、中で働く人たちの目線も汲み取ってデザインされているというのが同じ考え方だなぁって。あの、上から目線ですが(笑)。

 

ありがとうございます! 私も建築をやっていましたので現場の意見というか「こうするとつらいだろうな」という、そこの部分も考えてデザインすることが結構多いですね。まぁ逆にそこを考えすぎて個性がないと言われることもあるんですが...(笑)。あの、部長、長津田の件はお話しても大丈夫ですか?

 

いいよ、どんどん!

 

現場の声が聞きたいといこともあって、ちょっと特別に許可をいただいて1000系を改造している長津田の工場に...。

 

恩田のテクノ(東急テクノシステム長津田工場)でしたっけ?

 

はい、そこへ行って...。実際に車両を作っている方の声を聞かないと分からないことってあるじゃないですか、なので神奈川まで行って現場に立ち会わせてもらったんですね。その中でヘッドマークのサイズの決め方とか、技術的な面とか、現場の方と密にコミュニケーションを深めることで、見えなかった部分や改善できる点が鮮明になってきたり...。だからエンジニア的な面も大事だと思っていたりします。デザインして終わり、ではなく。

 

逆にそれができるってすごいですよね、恩田まで行かれたんですもんね。でも、もしかしたら小松さんの気持ちの中の6割ぐらいは「恩田の工場の中に入ってみたい」という気持ちで行かれたんじゃないかなって(笑)。

 

あー、否定はできないですね(笑)。

 

ハハハ(笑)!

聞き手、めっちゃ失礼やん!

石川

 

 

 

 

 

三浦

 

 

 

 

小松

 

石川

 

小松

 

石川

実際に現場を見てという話で言えば、ある時期からMacが手に入りやすくなって、それこそAdobeのソフトやモリサワのフォントも学割が登場して、誰でも簡単にデザインができるようになったじゃないですか。だからというわけではないですが、画面や図面の中だけで完結しちゃうデザインって増えてると思うんです。実際にモノを見ないで...。

 

えぇ、図面だけじゃ分からないものってあると思います。たとえば雨樋の処理がどうなっているのかとか、そういった細かいところまで見てもらってデザインに生かしてもらいたいなという思いから、小松さんもぜひということだったので恩田へ行きましょうと。

 

はい、ちゃんと許可を得て!

 

誰も公私混同だなんて言ってないですよ(笑)!

 

ハハハ(笑)!

 

いやぁ、なんというか...、うらやましいです...(笑)。恩田いいなぁ。貴重なお話をありがとうございました!

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写真 _ ね子・石川祐基 | 公開日 _ 2017.04.22

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東急電鉄編

考察内容はもじ急行の見解に基づくものであり、実際と異なる場合がございます。また記載されている情報は特記事項を除き取材当時のものであり、現状と異なる場合がございます。

小松

ちょっと部長にお伺いしたいんですけれども、この1000系についてお客さまからご意見をいただいたというのはありましたか?

 

三浦

あのー、こちらからするとレトロというのをキーポイントとしてこだわったつもりなんですけど、お客さまからの反応としては「近代的になった」っていうのが一番ですね。もっとデザインを見てほしいという気持ちはありますが、そういったご意見はなかなか...、逆に聞こえてこないということはみなさまに受け入れていただいているのかなって。かっこ悪かったら「なんだこの電車は!」という声が聞こえてくるはずなので(笑)。とりあえずひと安心ですね。

 

小松

実は営業運転の前の週に地元の保育園の園児を招待しての試乗会がありまして、子どもたちですと感想を包み隠さずに言ってくれるんで「どんなもんかな」と反応を見たくて参加させていただいたんですけれども、ありがたいことに「やだ! かっこ悪い!」という声は聞こえてこなかったので...(笑)。「すごーい!」と言っていただいたりして、とりあえず受け入れてもらえたかなと。みんなが笑顔で電車を出迎えてくれたのがうれしくて、ちょっと涙目に(笑)。

小松

この車両がこれから先25年間...、よっぽどのことがない限りこのデザインで行ってくれると思うんですけど、乗ってくれた園児たちも25年後と言ったら30歳、ですよね。青春とか就職とか、人生のいろんな場面にこの1000系が出てくると思って...。子どもたちの人生の中の記憶として残るべき電車とはどういうものなのかと、そこも考えてデザインしていたので、まず「出会い」は成功したのかなという確信は持っているところです。

 

石川

たしかにそうですよね、入学して卒業して成人して30歳になって、ってその子たちにとっては一番思い出に残る時期ですからね。

 

小松

そうなんですよ。

 

石川

いやぁ、これはかなり責任重大なお仕事ですよ(笑)!

 

小松

重大ミッションですよ(笑)。

 

石川

ちなみに今後はどのようなデザインを...。

 

小松

そうですね、最終的な目標は水戸岡さんとか...。全体をコーディネートできるようなところまで行きないなという思いがあって。

 

石川

この車両に机を付けましょう(笑)!

 

小松

あぁ、机(笑)! 観光列車みたいな。じゃあ「四季島」ではなく「いい島」とでもしましょうか(笑)。

 

石川

飯島! 名字みたいじゃないですか(笑)。

 

小松

飯島ダメですか?

 

三浦

ダメだよ(笑)。

小松

水戸岡さんの話が出たので、ちょっと余談なんですけど「あなたは水戸岡派? 奥山派?」ってあるじゃないですか(笑)。

 

石川

ありますねぇ(笑)。

 

小松

私はデザインの考え方としては奥山さんに近いものがあるんですけど、最終的な着地点は水戸岡さんだったりするんです。あの、水戸岡さんがデザインで最終的にやりたいというものは、これはたまたまインターネットの記事で見たんですけれども「ななつ星」ってあるじゃないですか、水戸岡さんはああいうデザインがしたかったのかなと思っていたら逆で「私はそうではない」と。それはなぜかというと「ななつ星」の場合、ある一部の者にしか還元されないものですから、水戸岡さんとしては「子どもたちが遊べるような」デザイン...、たとえば「あそぼーい!」みたいなものだと思うんですけれども、ファミリーで遊べる、過ごせるような車両を完成形として持って行きたいという話を読みまして、私も子どもたちが遊べるような列車を作りたいなって。

石川

あの、今相鉄が新しくなってきているじゃないですか。

 

小松

あー、はいはい。

 

石川

これまで鉄道車両は水戸岡デザインと奥山デザイン、ってだいたいそんなイメージだったところに、あの...、恐れ多いですが今度はgood design companyの水野さんが相鉄を手がけられて、先ほどお話したくまモンのデザインをされた方なんですけれども、その水野さんが車両だけでなく駅舎や広告までトータルでブランディングをされていまして...、そこで今回のいい電1000系と共通点があるなと思ったのが、何十年後かを見たデザインと言いますか、それこそ流行に左右されない普遍性のあるデザインで、相鉄の場合は駅舎を汚れの目立ちにくいグレーにすることでメンテのしさすさも重点に置いているそうなんですけど、この1000系の車番フォントも「施工のしやすさ」っていうのがありましたよね。

 

小松

はい。

 

石川

見た目だけのデザインではなく、中で働く人たちの目線も汲み取ってデザインされているというのが同じ考え方だなぁって。あの、上から目線ですが(笑)。

 

小松

ありがとうございます! 私も建築をやっていましたので現場の意見というか「こうするとつらいだろうな」という、そこの部分も考えてデザインすることが結構多いですね。まぁ逆にそこを考えすぎて個性がないと言われることもあるんですが...(笑)。あの、部長、長津田の件はお話しても大丈夫ですか?

 

三浦

いいよ、どんどん!

 

小松

現場の声が聞きたいといこともあって、ちょっと特別に許可をいただいて1000系を改造している長津田の工場に...。

 

石川

恩田のテクノ(東急テクノシステム長津田工場)でしたっけ?

 

小松

はい、そこへ行って...。実際に車両を作っている方の声を聞かないと分からないことってあるじゃないですか、なので神奈川まで行って現場に立ち会わせてもらったんですね。その中でヘッドマークのサイズの決め方とか、技術的な面とか、現場の方と密にコミュニケーションを深めることで、見えなかった部分や改善できる点が鮮明になってきたり...。だからエンジニア的な面も大事だと思っていたりします。デザインして終わり、ではなく。

 

石川

逆にそれができるってすごいですよね、恩田まで行かれたんですもんね。でも、もしかしたら小松さんの気持ちの中の6割ぐらいは「恩田の工場の中に入ってみたい」という気持ちで行かれたんじゃないかなって(笑)。

 

小松

あー、否定はできないですね(笑)。

 

三浦

ハハハ(笑)!

石川

実際に現場を見てという話で言えば、ある時期からMacが手に入りやすくなって、それこそAdobeのソフトやモリサワのフォントも学割が登場して、誰でも簡単にデザインができるようになったじゃないですか。だからというわけではないですが、画面や図面の中だけで完結しちゃうデザインって増えてると思うんです。実際にモノを見ないで...。

 

三浦

えぇ、図面だけじゃ分からないものってあると思います。たとえば雨樋の処理がどうなっているのかとか、そういった細かいところまで見てもらってデザインに生かしてもらいたいなという思いから、小松さんもぜひということだったので恩田へ行きましょうと。

 

小松

はい、ちゃんと許可を得て!

 

石川

誰も公私混同だなんて言ってないですよ(笑)!

 

小松

ハハハ(笑)!

 

石川

いやぁ、なんというか...、うらやましいです...(笑)。恩田いいなぁ。貴重なお話をありがとうございました!