飯坂温泉をブラもじ

福島の「いい文字」は鉄道だけじゃない、ということでさっそく飯坂温泉の街を「ブラもじ」してみましょう。我ながら良いネーミングセンスです。

駅を出てまず目に飛び込んでくるのが「仁丹」の看板。隣の「軽食・喫茶トミー」や建物の雰囲気も相まって、これは「いい文字」の収穫が期待できそうな雰囲気です。

駅前の通りを川沿いに北上して行くとさっそく見つけました。「静かなお部屋が空いております」の「静」の字が旧字体ですね。「いらっしゃいませ」のわんぱくな雰囲気もグッドです。奥には「歓迎」の文字も見えますが、ボケ感を優先しすぎた自分を責めるのみ。気になる方はぜひ現地へ行って確かめてみてください。

こちらは「な」の字が繋がっています。勢いがあって良いですね。筆者もデザイナーの端くれとしてこのくらい大胆な作字をしてみたいものです。

つづいては渓谷感あふれる「渓谷」の文字ですが、背後にうっすらと別の文字も浮かんで見えます。「後藤くだもの」と書かれているのでしょうか。

わぁ、かわいいですね。折り紙のようです。「書店」の文字はどことなくダイナフォントのPOPミックスに似ています。

「ラ」の字のくっつき具合と「店」の字の飛び出し具合が特徴的なアキラ時計店さんの看板。宝飾品の「品」の字や「メガネ」の勢いにも注目です。

「京浜急行」の旧ロゴなど、かつての私鉄で多く使われていた書体を彷彿とさせる「一部角R」な造形は筆者の大好物。ちなみに「コラザ」ではありません「プラザ」です。

こちらのお弁当屋さんの看板は流れるような文字の造形が素敵ですね。「巻きずし」「ご飯」の文字もお腹を空かせるシズル感があります。ところで広告代理店の方が口癖のように使う「シズル感」って、こういう使い方であってるんでしたっけ?

汐留と赤坂に行って聞いてみよう!

これはかっこいい文字ですね。「飯坂」の上部が右上がりなだけでなく「局」の字のハライも絶妙な位置で止めてあります。最高にオシャレです。

飯坂温泉の街をぐるっと一周し、駅の近くまで戻ってきました。最後は金子靴店さんの看板です。まず目に飛び込んでくるのは繊細さと勢いにあふれた「おしゃれのセンター」。これはパソコンの画面の中だけではなく、実際に手を動かして作字をしなければたどり着けないであろう文字の造形です。靴とカバンの「と」の字もクルッとしていてかわいいですね。いつまでも見ていたくなるような素敵な文字たちです。

 

と、このように飯坂温泉は駅も街も「いい文字」がいっぱい。ぜひ、いい電に乗っていろいろな街を散策してみてください。筆者も一眼レフ2台にレンズ3本と15インチのノートパソコンを詰め込んだ激重リュックの存在を忘れ、街歩きを楽しむことができました。

 

嘘です。ホテルに預けてきました。

 

「いい電の、いい文字。」を最後までご覧いただきありがとうございました。ありきたりな言葉ではありますが、文字って本当におもしろいですね。ほな。

いい電にはまだまだ紹介しきれなかった「いい文字」がいっぱい。今回ガイドをしていただいた1000系デザイナーの小松さんから泉駅にある手書き看板の写真をご提供いただきました。わずか9.2km、されど9.2km。一日じゃ足りません!

写真 _ 小松大希さま

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文・写真 _ 石川祐基 | 公開日 _ 2017.04.22

いい電の、

いい文字。

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考察内容はもじ急行の見解に基づくものであり、実際と異なる場合がございます。また記載されている情報は特記事項を除き取材当時のものであり、現状と異なる場合がございます。